〈主婦〉の学校

〈主婦〉の学校
2022/1/81/21
〈主婦〉の学校

1942年に創立された首都レイキャビクの中心部にある男女共学の家政学校「主婦の学校」。白く美しい建物が優雅な雰囲気を醸し出すこの学校には、現在でもアイスランド全土から、様々な期待を胸にした学生が集まってくる。ここは学位のためではなく、学びたい人が自分のために行く学校だ。
「私は手仕事に興味があるわ」
「将来使える技能を学べるのを楽しみにしてる」
「服に開いた穴を直す方法も習えるかな」
彼らの多くは寮で共同生活を送りながら、一学期3ヶ月の間、あらゆる家事や手仕事を基本から学んでいく。

秋学期は草原でのベリー摘みから始まる。摘んだベリーはジャムやケーキに使われる。学校では、調理や裁縫、編み物、刺繍、洗濯、アイロンがけなど、一つ一つを実践的に教えている。毎日の食事も調理担当の学生がつくる。学生は多くの課題制作や試験もこなしていかなければならない。カリキュラムが半分を過ぎる頃には、学生の家族を招待して、制作した作品の展示や料理をふるまうパーティーが開かれる。