教育と愛国

教育と愛国
2022/8/209/2
8/27(土) 上映後トークあり!
教育と愛国

ひとりの記者が見続けた“教育現場”に迫る危機 教科書で“いま”何が起きているのか?
いま、政治と教育の距離がどんどん近くなっている。 軍国主義へと流れた戦前の反省から、戦後の教育は政治と常に一線を画してきたが、昨今この 流れは大きく変わりつつある。2006年に第一次安倍政権下で教育基本法が前文から書き換え られ、「愛国心」が戦後初めて盛り込まれた。以降「教育改革」「教育再生」の名のもとに、目 に見えない力を増していく教科書検定制度。 「日本軍」慰安婦や沖縄戦を記述する教科書を採択した学校に大量の抗議ハガキが押し寄せる。 政治介入ともいえる厳しい状況の中で出版社と執筆者が自由に書けないという自己規制はい ま現在も続く。本作は、歴史の記述をきっかけに倒産に追い込まれた大手教科書出版社の元編 集者や、保守系の政治家が薦める教科書の執筆者などへのインタビュー、新しく採用が始まっ た教科書を使う学校や、慰安婦問題など加害の歴史を教える教師や研究する大学教授へのバッ シング、さらには日本学術会議任命拒否問題など、大阪・毎日放送(MBS)で20 年以上にわ たって教育現場を取材してきた⻫加尚代ディレクターが、「教育と政治」の関係を見つめなが ら最新の教育事情を記録した作品である。教科書は、教育はいったい誰のものなのか......。