毎週土曜日はシネ・ウインド会員による運営機関「上映企画部」打ち合わせの日です。
上映企画会議で作品選定の際、公開が控えている映画の前評判を話す事がよくあります。たとえ映画賞や映画祭に出品され受賞経験があると言っても実際、日本でウケるかどうか、お客さんに来てもらえるかどうか、所謂「引き」があるかどうかをよく話し合います。「アカデミー賞受賞してるから注目されるだろう!」と思っても、いざ公開してみたら意外と…何て事も多々あります。お客様の需要と企画部の温度差に敏感になる必要がありますね。
それはリバイバル上映にも言える事で「不朽の名作」と謳ってもニッチな層だけがターゲットになってしまいます。そこで作品の季節感を考えます。映画の中で「夏」が描かれているのであれば夏に公開した方がイイという話になります。ポスターの雰囲気や製作国などで過去にシネウインドで上映した同じような雰囲気の作品の人気はどれくらいだったかなどです。「リバイバル上映」にしても、監督の最新作が公開されたタイミングや関連性を見出して最新作を応援できるような流れで上映すると効果的です。
その時には勿論【午後6時の秀作選】の話も出てきます。『フォロウィング HDレストア版』、『氷の微笑 4Kレストア版』と洋画が続いていますが、やはり邦画もいつか上映したいと候補作品を探しました。過去作を上映するにあたって重要な事があります。「DCPになっているかどうか?」です。昔、映画はフィルムで撮影されていましたが最近はデジタル撮影が主流となっています。とすると残っている形式がフィルムなのかDCPなのか?という事です。
過去の作品でもデジタルリマスターやレストアなどでデジタル化している物もありますが、せっかく「この作品上映したい!」と思ってもDCPになっていなく断念せざるを得ない事もしばしば…当館もフィルム上映は可能ですが、作品によっては上映を見送らざるを得ない場合もあります。好きな作品、面白い作品、上映可能な作品、今、シネ・ウインドで上映中の映画は様々な障壁を乗り越えてきた愛のある作品ばかりです。是非、新たな出会いを求めてシネ・ウインドにお越しください! (渋谷)
シネ・ウインド上映企画部では、上映作品の選定や、作品紹介をお手伝いしてくれる方を募集しています。上映企画会議は毎週土曜19時より、事務所2Fフリースペースにて。映画館の運営に興味がある方、見学・入部など、お気軽に劇場スタッフにお声掛けください。