毎週土曜日はシネ・ウインド会員による運営機関「上映企画部」打ち合わせの日です。
お友達が少ないうえに映画を観る精神的な余裕が日に日に削減されている私にとってシネ・ウインドに出向き誰がどういう映画を観て、明日に向かって血肉としているかを伺うことは楽しみのひとつであります。昨日の出席者から、最近の近隣他館上映作品だと『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』『クワイエット・プレイス : DAY 1』が非常に良かったと、「全身から落涙した」「身体中が水になった」という声が頻出。流石はトーマス・ヘイデン・チャーチの全裸を晒したアレクサンダー・ペイン監督と、ニコラス・ケイジのミステリアスな渋面演技を引き出したマイケル・サルノスキ監督だなと、この日本の片隅で独り唸りました。
いまシネ・ウインド上映企画部では9月の上映スケジュールを話し合っています。いつもの言い訳として1スクリーンしかない都合と夏期ならではの重大案件が混みあった関係上、往年の映画ファン中心に好評いただいている上映企画【午後6時の秀作選】は7月,8月とお休みさせてもらう運びとなっています。誠に申し訳ございません。夏期のスペシャルな監督特集、厳選したアニメーション映画の大公開を経て、”新しい恐怖映画企画”とともに【午後6時の秀作選】第4弾上映も9月公開に向けて鋭意選定中です。
9月上映に関して、お伝えできることはまだ少ないのですが、新潟にも縁のあるあの映画作家のレトロスペクティヴが控えております。先述した”新しい恐怖映画企画”も詳細は後日改めてお報せしますが、更に美麗画質となって蘇った、特殊技術黎明期のSFXショッカーが先陣を切る予定となっております。そして3年前にシネ・ウインド来場者を暖めきったスパイドキュメンタリーをもたらした記録映像作家、待望の最新作も。更には今年メモリアルイヤーを迎えている永遠の映画スタァをフィーチャーした新潟市民が熱望する”4K映画祭”も立案中。夏の暑さにも容赦しないような、泣く子も沈黙のタギタギ編成となる予定です。
そこで【午後6時の秀作選】第4弾に向けて、長らく封じられていた某活劇のリマスター本編を試写してみたのですが、いやはや現代人に失われつつあるアグレッシヴな精神が跳梁跋扈している渾身の労作で参りました。日の目を見ることを待ちわびている数多の候補作品を押しのけ、スクリーンに血湧き肉躍る登場を遂げるかもしれません。周年祭の時期やプログラムも着実に迫りつつあるなか、9月の上映がどのようなかたちで万代シテイを盛り立てることになるか。更なる続報をお待ちください。(若槻)
シネ・ウインド上映企画部では、上映作品の選定や、作品紹介をお手伝いしてくれる方を募集しています。上映企画会議は毎週土曜19時より、事務所2Fフリースペースにて。映画館の運営に興味がある方、見学・入部など、お気軽に劇場スタッフにお声掛けください。