上映企画部だより 2024/10/10

若槻

毎週土曜日はシネ・ウインド会員による運営機関「上映企画部」打ち合わせの日です。

好きを語るこの時代に

 みなさんは映画の感想を誰かに共有することはありますか?

 インターネットが発達した現代。映画を観て、感じたこと、思ったことを簡単に発信できる時代になりました。発信の仕方が多様になり、人々の感想も同様に多様になったと思いたいのですが、映画の感想というものは反対に一辺倒になってきているような気がするのです。

 最近、新しい映画が公開される度に「素晴らしい」「大傑作」「最高」といった言葉で飾り立てられるのをよく目にします。確かにこういった単語は読み手の興味を惹きたてる便利なワードですが、誰もがこういったワードを使うので少々食傷気味に感じてしまいます。かくいう私も映画紹介などでついついこれらのワードを使ってしまうことがあり、気を付けないといけないと感じています。

 私は「面白かった」という意見より「面白くなかった」「ここが良くなかった」という意見の方が好きです。例えそれが自分の大好きな映画だったとしても。「なぜ私の好きな映画がこの人には合わなかったんだろう」という疑問をその人と語り合うことにより解きほぐしていく事が好きなのです。

 人と意見が異なってしまったとき、それ以上は掘り下げないのがコミュニケーションのお約束ですが、私はその掘り下げる事こそが大切であり、相手をよく知り、寄り添うことに繋がると感じます。

 10月5日の会議では上映企画部員の方に作成して頂いた、webフォーラムで回答できるお客様アンケートの最終チェックを行いました。このアンケートは現在、一部映画の上映時にお客様に回答して頂いております。今までありそうで無かったwebアンケートの実施。これも一つの「寄り添い」だと言えるでしょう。

 また、シネ・ウインドのエントランスには「ロビーノート」というものがあり、そこにシネ・ウインドで観た映画の感想やその他要望などを自由に書き込むことができます。批評的な意見もぜひお聞かせください。大歓迎です。

 皆様の熱い感想をお待ちしています。(長谷川 能活)

シネ・ウインド上映企画部では、上映作品の選定や、作品紹介をお手伝いしてくれる方を募集しています。上映企画会議は毎週土曜19時より、事務所2Fフリースペースにて。映画館の運営に興味がある方、見学・入部など、お気軽に劇場スタッフにお声掛けください。