運営機関「上映企画部」2025年最初の打ち合わせ日は1/11㈯です
謹賀新年 蛇視潤々
昨年はあまりのドタバタぶりに常時全身が渇ききっているような様相で過ごしたような、もうこれ以上の多事と多忙なんてないのではないかというくらい落ち着きがない一年となりましたので、今年はよりどっしりとスネーキーに、多事へ対処しつつ、映画繁盛に努め抜く所存でございます。
さて、2024年の日本国内映画興行収入成績を見ていくに、いよいよ外国映画の形勢が芳しくない様子が顕著となっています。アニメーション映画が好記録の更新を繰り返していること、日本映画のサプライズヒット&新鋭監督たちの台頭とインディーズ映画の優秀な作品質は非常に喜ばしいこと。これは現代日本映画界の特筆といっていいでしょう。ところがこれらの好事と比較して、洋画への関心が薄まりつつあること、国内作品の興盛が洋画へと結びつきにくいことは、全国的な映画館の運営課題となっています。もちろんこれには単なる製作力・作品質のほかにも景気循環、映画権利料金の高騰、全米脚本家協会によるストライキの余波など深刻な事情も絡んでいるのですが、世界各国から日本に届いている映画の数は増えているのに、上映と鑑賞の機会が伴わないようでは、映画界には何のプラスにもなりません。
当館でも、2024年公開した外国映画でも特に『コット、はじまりの夏』『ブルックリンでオペラを』『ハロルド・フライのまさかの旅立ち』『花嫁はどこへ?』『パリのちいさなオーケストラ』などが大きな好評作品となりました。年末年始上映プログラムのひとつである『エストニアの聖なるカンフーマスター』も初日2日間でパンフレットが完売という動員となりましたことを嬉しく思います。
それ故に、シネ・ウインド上映企画部もまだまだ力不足。映画の番組編成・宣伝・上映興行に携わる身として、さらにもっと映画を観てもらうためにどこまで出来るか。この日本の片隅に、映画館大繁盛と連日満席を目標に今年も邁進していきます。
シネ・ウインド開業40年目。現在2月の上映スケジュールを確定させ、3月~4月の番組編成を思案しております。さらに秋季40周年祭に向けての立案も始めておりまして、「40」の数字が因む上映企画をいくつか検討しています。【午後6時の秀作選】もまた、充実の上映機会をお届けできるよう多数の候補から鋭意選定を続けています。今年は新潟市映画興行の更なる特別感を実現できればと考えていますので、今後とも新潟・市民映画館をよろしくお願いします。(若槻健人)