早いもので、ウインドがデジタルシネマ化してそろそろ2年になります。大手ではもっと早くデジタルに移行していっていたので、既に「フィルム上映を見たことがない世代」が出てきているのかもしれませんね(それ以前に「映画館で映画を見たことがない」人も今ではいそうですが)。映画とフィルムが=で繋がらないのはなんだか不思議な感じですが、我々より上の世代はレコードやカセットからの移行期にも同じように感じたのかもしれませんね。
私がシネ・ウインドでバイトし始めたころはまだまだフィルム上映も多く、映写や繋ぎをやる機会がよくありました。入れ替えの間にドタバタとフィルムを映写機にセットし、どうにか無事上映が始まるとほっと胸を撫で下ろしたり。今から考えるとすごく貴重な体験をされてもらったなーと思います。
特に印象深いのが古いフィルムを扱う時。フィルム上映では作品がいくつかに分かれて届き、それを映画館で繋いで映写機にかけられるようにするのですが、その繋ぎ目付近ではそれまでに上映した人が少しずつ違う場所で切り貼りしていたりして、そこに個々のフィルムでの「歴史」を感じたりしたものです。
最近はほとんどの作品がDCP上映になっていますが、フィルム上映も継続して行われています。3月28日(土)からは「祖谷物語 -おくのひと-」がフィルム上映。撮影も全編フィルムの意欲作です。気になった人は是非チェックを! また、月刊WINDでは作品紹介ページに上映素材がしっかり記載されています。そちらにも目を通すと、新しい発見がある、かも(あるのか?)。