内覧会では、本展覧会の監修をした小池満紀子さん(中外産業株式会社・美術担当、国際浮世絵学会・理事)の解説を少しお聞きすることができました。
展示作品には新潟県・越後ゆかりの作品「親しらず」「佐渡 金やま」も。
「親しらず」の立体感の工夫。岩の部分に雲母(または貝殻をすりつぶしたもの)が使われており、角度を変えて斜め下などから見るとキラキラしている。波が岩肌にかかって濡れているような印象を与えている、とのこと。
また小池さんは、新潟市美術館の照明が素晴らしいとも話されました。
お話を聞いたあと、ゆっくり観覧させていただきましたが、色が本当に鮮やかでくっきり!
画面の中の強弱・遠近がはっきりしていて、まるでその場に居るような、引き込まれるような臨場感があります。
絵の中の、後ろのほうなどに、小さく犬や猫、鳥など、動物がいろいろ描かれていて、それがとてもおもしろい。
私が特に気に入ったのは「高輪うしまち」。スイカの皮と大八車と虹の半円がハーモニーのよう。犬が草鞋をくわえてて、もう一方の犬のしっぽの、まぁかわいいこと! 学芸員の方によると、場所は台場で、港には平和ならぬ状況も描かれているとのこと。その対比もまた妙味。
作品とともに、その場所の説明や今の写真もある、丁寧な展示です。
じっくり眺めてじっくり読むためにも、時間に余裕のある時にゆっくり見に行くことをおススメします。
展覧会は5月21日(日)まで。
総計230点が、前期・後期ほぼ総入替で展示されるとのことですので、これは前期・後期両方見に行くっきゃない、です!
ポストカードや関連グッズ、浮世絵の書籍などがいっぱい並ぶミュージアムショップ ルルルも楽しいですよ。
(月刊ウインド編集部 市川明美)
※月刊ウインド5月号(5/1発行)に記事掲載予定。
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●新潟市政令指定都市移行10周年記念、BSN新潟放送創立65周年記念
原安三郎コレクション 広重ビビッド 広重・北斎・国芳、至高の初摺
http://www.ncam.jp/exhibition/3799/
会期: 2017年03月18日(土)~5月21日(日)まで
前期 3月18日(土)~4月16日(日)
後期 4月18日(火)~5月21日(日)
※ 前期・後期で展示作品ほぼ総入替
開催時間: 9時30分~18時 ※観覧券販売は17:30まで
休館日: 月曜日・3月21日(火)
※ ただし、3月20日(月・祝)、5月1日(月)は開館
会場: 新潟市美術館 企画展示室(新潟市中央区西大畑町5191-9)
観覧料: 一般1000円 高・大学生800円 ※中学生以下無料
※ 有料20名以上の団体、および、2回目の観覧(半券提示)は当日観覧料より100円引き
※ 障がい者手帳・療育手帳をお持ちの方および一部の介助者は無料(受付で提示)
主催: 新潟市美術館、BSN新潟放送
問い合わせ: 新潟市美術館 TEL:025-223-1622 FAX:025-228-3051