2020/3/7~3/20
【中止】3/7(土)上映前、新潟での自殺防止活動についてのイベントあり
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“生きがいがない”“ずっと孤独を感じて生きてきた”―
悲痛な想いで、観光名所・三段壁を訪れる自殺志願者たちの姿。
和歌山県白浜町にある観光名所・三段壁で、いのちの電話を運営しているのが牧師・藤藪庸一。映画は自殺志願者たちを死の淵から救い、生活再建を目指して共同生活をおくるという独自の取り組みに密着した。藤藪は、人生に絶望してやってきた自殺志願者の声に耳を傾ける。借金や人間関係のトラブル、精神的な病など様々な問題を抱え、帰る場所のない人々に教会を開放し、共に暮らしながら、生きていく方法を探していく。
何度失敗しても、帰ってこられる場所として。藤藪は共同生活の場を提供するだけでなく、弁当配達も行う食堂も運営している。そこは、ひとり孤独にやってきた人々が、経験のない調理を学び、同じような経験を持つ仲間と共に、もう一度人生を取り戻したいと働いている。藤藪と彼らの対話から見えてくるのは日本の様々な問題だ。若者たちの低い生への肯定感、コミュニケーション不全、希薄な人間関係‥。
“何度でも帰ってこられる場所になるといい‥”そう語る藤藪に共感し、中には受洗する者もいるという。そう考える藤藪。ただ、その場所は決して甘えるだけの場所ではない。親以上に厳しく、現実と向き合うことを求められることもある。心優しくも厳しい牧師と自殺未遂を経験した仲間たちの共同生活には、お互いに支え合う人々の物語があった。自殺問題の水際を見つめたドキュメンタリーは、社会に、そしてあなたに、何を訴えかけるのだろうかー?