2024/8/31~9/13
前売:1300円(ポストカード付き)
©️2001 シグロ
©️2001 シグロ
アートを入り口にしたこの映画の出口には家族の日常が広がっていた。
今村花子は家族 4 人で京都に暮らしている。知的障害者のためのデイセンターに通う毎日を送る一方、週末には油絵描きに熱中し、夕食後には畳をキャンバスにたべものを絵の具のように並べるという日課を欠かさない。花子に寄り添うのは母、知左。花子の「たべものアート」を 6 年前から毎日写真に撮り始め、その数は 2000 枚を超えた。そんな母娘の傍らで、定年退職後の父は芝居に三味線にと忙しい。姉の桃子は微妙な距離を保ちながらそんな 3 人を見守っている。時には花子に手を焼きつつも、日々くり返される今村家の日常。その中で、花子はひとり毎日変わることなく「たべものアート」を作り続ける。一人のアーティスト今村花子と家族が緩やかにつながって暮らす姿が、ときにユーモアをにじませながら淡々と描かれる。