ゴンドラ

ゴンドラ
2025/1/181/31
ゴンドラ

山の谷間の古い2つのゴンドラが
世界を少し幸福にする


イヴァは村のゴンドラ(ロープウェイ)の乗務員として働き始める。もう1台のゴンドラの乗務員はニノ。
駅長は威張り屋で、その態度ときたら腹が立つことばかり。
行ったり来たり、すれ違うゴンドラは世界のどこかに行くわけではないけれど。
想像力があればどこへでも行けるのだ。
2人はゴンドラに “衣替え”させ、ニューヨーク行きの飛行機にしたり、リオ行きの蒸気船にしたり、火星行きのロケットにしたり。
奇想天外なやりとりは、2人の距離をどんどん近づけていく。
そしてある日、2人の優しい悪戯が駅長を激怒させ、やがてそれは地上の住民も巻き込むのだが……。

監督はドイツ出身の名匠ファイト・ヘルマー。1999年の長編デビュー作『ツバル TUVALU』以来、日本公開作は多くないが、まさに“我が道を行く” 、その唯一無二の独特な世界観に魅せられているファンは多い。<セリフなし映画>について「これは必要最小限の要素だけで作った真珠のような作品。セリフがないから生まれる映画的瞬間を見てほしい」と語っている。撮影は、ラナ・ゴゴベリゼ監督『金の糸』(19)のゴガ・デヴダリアニ。美術は『ブラ!ブラ!ブラ!胸いっぱいの愛を』(18)のバチョ・マハラゼ。印象的な音楽は、人気バンドThe BossHossのメンバーでもあるマルコム・アリソン。アイスランドの女性シンガーソングライター、ソーレイことソーレイ・ステファンスドッティルも参加している。