FUNNY BUNNY

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2021/5/15/14
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【図書館強盗編】
「世界を救うのはいつだって想像力だ!」という持論を声高に述べる小説家志望の大学生・剣持聡。ある日彼は、親友の漆原聡と2人でタクシーに乗り込み、区立図書館に向かう。時刻は図書館の閉館間近の20時前、タクシーから降りてきたのは、愛くるしいうさぎたちだ。なんとうさぎの被り物をした剣持たちは、いきなり図書館に強盗に入るという暴挙に出る!
「絶対に借りられない本を、借りに来た」と宣言した2人は、館内に残っていた司書の服部茜と、大学生の新見晴を見つけると、手際よく拘束し、スマホを取り上げる。恐怖よりもあっけに取られた服部たちは「ここは図書館。銀行と間違えてないか!?」という疑問をうさぎたちにぶつけるも、彼らはひるむことなく、黙々と本を探し始める。
ところが館内には、もう1人、帰りそびれていた女子大生の遠藤葵が潜んでいた。遠藤が速やかに動いたことで、状況は一変!あっという間に形勢は逆転し、剣持たちが窮地に追い込まれる。観念した剣持たちがそれぞれ本名を明かしたあと「絶対に借りられない本の中に、宝の地図が隠されている」と説明するも、予想どおり「おとぎ話だ」と一蹴されてしまう。
漆原の「一緒にその本を探してほしい」という懇願の言葉にも、全く聞く耳を持たない3人。ところが、剣持が過去に起こったある出来事を話し始めると、全員が興味を持ち、引き込まれていく。その驚愕の内容とは!? 彼らは最終的に、目当ての宝の地図を探し出すことができるのか?

【ラジオ局襲撃編】
4年前に図書館で、剣持と共に熱い夜を過ごして以降、“剣持一派”となった4人。月日は流れ、剣持は無事小説家となり、学生だった者はそれぞれ社会人になっていた。図書館の襲撃事件以来、4人は年に2度ほど剣持に呼び出され、法に触れるギリギリの、あるいは軽く法を犯すという“人助け”をしてきた。この日も、剣持から号令がかかり、4人は馴染みの中華料理店に駆けつけた。
その数日前、剣持は駅のホームで自殺志願者の男を察知し、彼の飛び込み自殺を阻止する。男は服部の大学時代の同級生で、元「ザ・レディオユース」というバンドのギター&ボーカルの菊池広重だった。デビュー曲では「ニルヴァーナの再来」ともてはやされたグループだったが、以降は鳴かず飛ばず、解散した後、菊池は音楽畑を離れ、日々、サラリーマンとして自動販売機に飲み物を補充する日々を送っていた。
剣持は、またまたとんでもないミッションを提案する。それは、ラジオ局を襲撃し、電波を盗むこと。一体何のため?何をしでかそうというのか?そして、果たして剣持一派は無事に、このミッションをクリアできるのか!? 剣持の真の目的が明らかになった時、可笑しくて切ない物語が加速するー。