七里圭監督来館 新作短篇を含む4年ぶりの特集上映
open16:45/start17:00
料金:シネ・ウインド会員:2000円 一般:2500円
上映作品
『眠り姫』サラウンドリマスター版
原作:山本直樹 撮影:七里圭・高橋哲也 音楽:侘美秀俊 録音:小林徹哉・七里圭
声:つぐみ・西島秀俊・山本浩司
内田百閒「山高帽子」を下敷きにした山本直樹原作の漫画「眠り姫」を
さらに翻案した七里圭監督の代表作。人が姿を見せない空っぽの風景に
濃密な気配と声だけがさざめく。2007年の初公開から今もアンコール上映を繰り返す
“伝説のインディペンデント映画”。2016年、上映活動10年の節目に
5.1chサラウンド&HDデジタルリマスター化。さらに進化/深化した音響と映像によって、
新たな『眠り姫』が目を覚ます・・・・。
2007-2016年|80分|製作・配給 charmpoint
『あなたはわたしじゃない』サロメの娘|ディコンストラクション
テキスト:新柵未成 撮影:高橋哲也・村上拓也・河合宏樹・本田孝義 録音・音響:宇波拓
出演:青柳いづみ・長宗我部陽子・黒田育世・安藤朋子・川口隆夫・飴屋法水
実験的プロジェクト「音から作る映画」シリーズ集大成にして到達点。どことも知れぬ
白い部屋で若い女がつぶやき続ける。記憶とも空想ともつかぬ独白に呼び出されるように
現れる、囚われの人々・・・・。
キャストは、これまでの「音から作る映画」シリーズにも出演している女優の青柳いづみ、
長宗我部陽子、舞踏・振付家の黒田育世、現代芸術家の飴屋法水他。
「あなたはわたしじゃない」 そう言って、あの人は私のまえからいなくなった。
2018年|83分|製作・配給 charmpoint
『Necktie』
脚本:山形育弘 撮影:深田隆之・高橋哲也・松島翔平 録音:宇波拓
出演:菊池敦子・佐藤駿・西尾佳織・田中淳一郎・横田僚平
映画監督利重剛と中村高寛が企画・プロデュースする横浜を舞台にした連作ショートフィルム
「Lifeworks」の一篇。二人で一人の小説家として活動していた三枝子と恵那。一心同体だった
恵那が精神のバランスを崩し、夜な夜な酔客からネクタイを強奪するようになる。恵那の興味が
自分からネクタイに移ったことに戸惑う三枝子は、姿を消した恵那の本当の気持ちを確かめるべ
く、恵那の蒐集したネクタイに見合う男を捜し始める・・・・。
劇映画としては12年ぶりとなる怪奇短篇。脚本は『ヴィレッジ・オン・ザ・ヴィレッジ』(監督:
黒川幸則)の山形育弘。
2019年|15分|製作・配給 charmpoint/有限会社大丈夫
七里圭(しちり・けい)
映画監督。1967年生まれ。早稲田大学卒。高校時代の8mm映画『時をかける症状』(1984)が
第8回ぴあフィルムフェスティバルで大島渚の推薦により入選。早稲田大学在学中から
映画の現場で働き始め、約10年間の助監督経験の後『のんきな姉さん』(2004)で劇場デビュー。
渡辺淳一原作『マリッジリング』(2007)のようなウェルメイドな劇映画を監督する一方で
美術館製作のアート映画『ホッテントットエプロン‐スケッチ』(2006)、
人が姿を見せない異端の作品『眠り姫』(2007)、舞踏・振付家黒田育世のダンスを撮った
クラムボンのPV『Aspen』(2010)など、芸術性の高い作品を発表。建築家鈴木了二と共作した
『DUBHOUSE』(2012)はロッテルダムを皮切りに海外の映画祭を席巻、25FPS国際映画祭でグランプリと
審査員時別賞をダブル受賞した。2014年から<音から作る映画>プロジェクトを開始。アクースモニウム
(立体音響装置)を使用したライブ上映や特殊スクリーンを用いたマルチ・プロジェクションなど映画を
拡張する表現にも挑戦。『映画としての音楽』(2014)『サロメの娘』アクースモニウム上映(2015)
『ドキュメント・音から作る映画』(2015)『サロメの娘 アナザサイド(in progress)』(2016)
『アナザサイド サロメの娘 remix』(2017)『あなたはわたしじゃない』サロメの娘|ディコンストラクション(2018)
等、実験的かつ野心的な作品を次々と発表。2019年、横浜を舞台にした連作ショートフィルム
「Lifeworks」の一篇として劇映画では12年ぶりとなる監督作品『Necktie』を発表。
■上映スケジュール
『眠り姫』17:00-18:20
休憩
『あなたはわたしじゃない』18:30-19:53
休憩
『Necktie』20:05-20:20
アフタートーク 七里圭監督 20:20-20:50(予定)