7/20㈯~8/2㈮ ※火曜休館
2023年 タイ 2時間2分
配給:リアリーライクフィルムズ
監督:ワンウェーウ&ウェーウワン・ホンウィワット
製作:バンジョン・ピサンタナクーン
脚本:ワンウェーウ&ウェーウワン・ホンウィワット
撮影:クリッサダー・ナーカゲート
音楽:チャパウィット・テムニティクン
出演:ティティヤー・ジラポーンシン
タイ製作のホラー映画『女神の継承』が爆発的なヒットを飛ばしたことで、タイの映画といえば『女神の継承』というイメージが付いた人もいるのではないでしょうか。かく言う私もその1人でした。そのイメージを塗り替えてくれるのが、この『ふたごのユーとミー 忘れられない夏』なのかもしれません。
一卵性双生児として生まれ、容姿も声も考え方もそっくりな姉妹、ユーとミー。常に二人で過ごし、食べ物を買えば必ず半分にして一緒に食べるほどの仲の良さ。そっくりな容姿を活かし、食べ放題や映画館では推理ドラマもびっくりないわゆる「入れ替わりトリック」を使い1人分の料金で楽しむことも。
しかし、あるとき同級生の少年マークを好きになったことで、二人の関係に亀裂が生じます。さらに父親の借金で両親は離婚を決断し、二人は父と母どちらかについていくか選ばなければならなくなります。一生続くと思っていた双子の絆は突如急展開を迎え試練に直面することになるのです。仲の良い女の子が異性を巡って争う物語は映画史の中で多く存在しますが、今作はそれがそっくりな双子の姉妹を軸に展開されるのが面白いところです。
また、この作品の舞台が現代ではなく、1999年というところも見どころの一つ。Y2K問題によって人々が世界の終末を予感していたように、二人の世界も終わりを匂わせます。
タイの双子姉妹監督ワンウーウ&ウェーウワン・ホンウィワット氏が送るこの夏にぴったりな淡く切ない恋模様。『ふたごのユーとミー 忘れられない夏』はシネ・ウインドで7月20日から上映されます。是非ご鑑賞ください。(長谷川 能活)
また今作の上映に伴い、タイのバンコク出身で現在は新潟大学の学生であるJenkriangkrai Premyuda(ジェンクリアンクライ・プレームユダー)さんからコメントを頂きました。
「この作品はタイで大きく話題になった作品です。ロマンスがメインの映画ですが是非ユー
とミー、そして二人の家族の関係性にも注目して鑑賞して貰えたら良いなと思います。」