【映画配給会社特集】クレプスキュール フィルム

若槻

11/23㈯~12/1㈰ ※11/26㈫休映

こだわり抜かれた配給スタイル

 私が「クレプスキュール フィルム」を注目し始めたのは、2022年の初配給作品『WANDA ワンダ』から。”70年代アメリカ・インディペンデント映画の道筋を切り拓いた作品”という触れ込みもさることながら、不安げな主人公を大きくあしらったシンプルなポスターが目を引きました。その後もエストニアを舞台にしたダーク・ファンタジー『ノベンバー』、チェコスロヴァキアの若き女死刑囚を描いた『私、オルガ・ヘプナロヴァー』、スロヴェニア発の寓話的ドラマ『栗の森のものがたり』と、国籍も作風も多様ながら一貫して”掘り出しモノ感”溢れる作品を配給。

 当館でもこれまで2本の配給作品(『システム・クラッシャー』と『ヒューマン・ポジション』)を上映しましたが、タイミングの都合で見送った先の4本が個人的に忘れられず、周年祭で特集上映を組ませていただきました。同社の配給作品は映画ファンとして見逃すには勿体無い佳作ぞろいです。ぜひまとめてご覧ください。(チカラ)(月刊ウインド2024年11月号より)

今回の特集上映にあたり、クレプスキュール フィルム代表の宮田生哉様からのメッセージを掲示しております。以下、一部抜粋

 「小さな配給会社」と公式Xに記載されたその会社クレプスキュール フィルムは2022年にたったひとりで立ち上げた、文字どおりの”小さな”会社です。

 クレプスキュール フィルム作品のビジュアルはどれも「宣伝しすぎない」ビジュアル作りかもしれませんが、興味を持ってくれるきっかけは、まずは感じてくれることが大事だと思っています。邦題もビジュアルを邪魔(?)しないように極力小さく(有り得ないことですが)、宣伝コピーすらありません。まずはデザインを壊したくないが優先事項です。見る人の感性に訴えかけるというのが大事だと思っています。

 映画を観ることで自分のなかの新しい感情との出逢いを楽しむ、余白のある映画が好みということもあり、デザイン面でもそれを意識しているのかと。足りないところは、自分の感性で、引き出しで埋めていく喜びを感じてほしいのです。

 新潟の”文化の聖地”シネ・ウインドさんでクレプスキュール フィルム配給作品を是非心ゆくまでご堪能くださいませ。(クレプスキュール フィルム 宮田)

『WANDA ワンダ』📽①11/23㈯〇12:45~14:40 ②11/27㈬〇15:00~16:55 ③11/29㈮〇12:45~14:40

『ノベンバー』📽①11/24㈰〇12:45~14:40 ②11/27㈬〇12:45~14:40 ③11/29㈮〇15:00~16:55

『私、オルガ・ヘプナロヴァー』📽①11/25㈪〇12:45~14:40 ②11/28㈭〇15:00~16:55 ③11/30㈯〇11:55~13:50

『栗の森のものがたり』📽①11/25㈪〇15:00~16:30 ②11/28㈭〇12:45~14:15 ③12/1㈰〇11:55~13:25