9/7㈯~9/13㈮ ※火曜休館
🎞🎞第1弾上映作品💺💺
『ハロウィン』『13日の金曜日』『死霊のはらわた』『エルム街の悪夢』など、70年代末から80年代を席巻したホラー映画シリーズのなかでも、最後期に登場、〈幻想恐怖〉という新しい概念を提示して世界を悪魔の呪縛に巻き込んだ80年代ホラーの切り札『ヘル・レイザー』がとうとう4Kレストアを施し、35年ぶりに劇場に帰って来る。
永遠の苦痛と快楽を与える魔界への入り口を開くパズルボックス。魔界の魅力に魅せられてしまった者たちは、異次元から四体の魔導士=セノバイト、ピンヘッド、フィメール、チャタラー、バターボールを召喚してしまう。突如として血肉の断片と化す人間、ドロドロの肉体となって蘇生する骸骨、生身の人間を餌食にしていく悪霊――関わったすべての者が、気づかないうちに惨劇に足を踏み入れていく。人間の欲望をあざ笑うかのようなセノバイトたち。
ホラー小説『血の本』シリーズで世界幻想文学大賞、英国幻想文学大賞を受賞、一大センセーションを巻き起こした英国の天才恐怖作家クライヴ・バーカーが、自身の原作・脚本の映画化であった『アンダーワールド』(85)『ロウヘッド・レックス』(86)の出来に落胆、溜め込んだフラストレーションを噴火させるべく、満を持して自らの手で自身の原作『ヘルバウンド・ハート』を映画化して鬱憤を晴らした怒涛の初監督作。北米で1987年9月10日に公開されるや話題騒然の大ヒットを記録、スティーヴン・キングに「ホラーの未来をみた」と言わしめ、一大流血描写と、幻想美溢れる映像とSFX、斬新な世界観で、ホラー映画の歴史を塗り替えた。
セノバイトと対峙するカースティ役に当時の大型新人と祭り上げられたアシュレイ・ローレンス。カースティの父役に『ダーティハリー』のさそり、『コブラ』のモンテ警部補のアンドリュー・ロビンソン、継母役に演劇の最高権威ローレンス・オリヴィエ賞の常連である大女優クレア・ヒギンズがふんしている。
そしてセノバイトの首領”ピンヘッド”をダグ・ブラッドレイが熱演、以後シリーズ7作でピンヘッドを演じ、誰もその素顔を知らない名優として知られることとなった。
これまでに10作もの続編や関連作が生まれ、『チルドレン・オブ・ザ・コーン』と並び最長のホラーシリーズのひとつに数えられる『ヘルレイザー』シリーズの原点。魔導士が魂を切り裂き、快楽の源となる苦痛、拘束と恐怖の下での道徳性を説く幻想恐怖超大作がふたたび日本全土をかつてない戦慄に陥れる。(2023年4K公開版チラシ解説文)