毎週土曜日はシネ・ウインド会員による運営機関「上映企画部」打ち合わせの日です。
時代劇、新作、東京国際映画祭
現在、来年1月のスケジュールを考案中です。既に1/24㈮までの上映は殆ど決まっており、寒い時期ではありますが、39周年祭からの年末年始と冬休み、1月~2月の上映から3月の第3回新潟国際アニメーション映画祭へと繋がっていけるような編成を考えています。ちょうど今このタイミングでは規模が大きい話題作の完成・公開予定の告知が始まっており、早いものでは5月を予定しているタイトルも出ています。
興味深い映画ニュースとして、今年トップクラスの話題となった『侍タイムスリッパー』の大ヒットと公開拡大ですが、日本映画界では時代劇の発表が相次いでいますね。シネコンさんで公開中の『十一人の賊軍』。入江悠監督の最新作『室町無頼』。松坂桃李さん、芳根京子さん、役所広司さんが出演する『雪の花 -ともに在りて-』。今年は『身代わり忠臣蔵』、『鬼平犯科帳 血闘』、『碁盤斬り』、『シサム』、『八犬伝』と個性的な時代劇が出てきましたね。
かつて大人も子どももTVの前で数多ある時代劇の放送を見つめ、印象的な主題曲が焼き付いてはバラエティ番組にも使いまわされていくほど、時代劇は日本の歴史と文化でしたが、現在は製作される数も減っている状況。そんななかで、以前の『カメラを止めるな!』を思い起こす自主製作映画の大ヒットにより、映画人気が再燃する現象は奇跡的であり、喜ばしいことです。かつてレンタルビデオ店に勤めていたとき、時代劇を好んで頻繁にレンタルされていく外国人のお客様がいて、「きっとあの方は私たち日本人より日本のことに詳しいんじゃないか」とスタッフ間で話したことを思い出します。あの方はいまも元気でしょうか(しんみり)。
第37回東京国際映画祭についても、いろいろとニュースが届いていますね。某大作洋画のトークイベントが大盛況だったなかで、サスペンスフルな出来事もあったとか。私たちもミニシアター関係者ですが、スタッフ、キャスト、お客様にご来館いただくイベントに関わることもありますので、他人事ではないなと例によって胃がシュクシュクと縮んでいきました(お薬ください)。
そして、「日本が世界に誇る故・黒澤 明監督の業績を長く後世に伝え、新たな才能を世に送り出していきたいとの願いから、世界の映画界に貢献した映画人、そして映画界の未来を託していきたい映画人に贈られる賞」である”黒澤明賞”。今年は『夜明けのすべて』の三宅唱監督と、『本日公休』のフー・ティエンユー監督に決まりました。おめでとうございます!
シネ・ウインドでは12月14日から2週間上映の『本日公休』。上映企画部内試写でも好評を博し、”開業40年”という当劇場との共通点もあることから、是非上映したいと検討していた傑作です。是非ご覧いただけたらと思います。(若槻健人)
11月現在、上映についてアンケートを実施しています。よろしければ劇場や作品についてご意見・ご感想をお聞かせください。毎週土曜日の上映企画会議にて参考にいたします。
また、書棚横に設置してありますロビーノートにも映画の感想などご記入いただけます。こちらは月刊ウインドに感想のコメントが掲載される場合がありますので、よろしければ一筆をお願いします。
シネ・ウインド上映企画部では、上映作品の選定や、作品紹介をお手伝いしてくれる方を募集しています。上映企画会議は毎週土曜19時より、事務所2Fフリースペースにて。映画館の運営に興味がある方、見学・入部など、お気軽に劇場スタッフにお声掛けください。