毎週土曜日はシネ・ウインド会員による運営機関「上映企画部」打ち合わせの日です。
2025年2月上映を検討中
39周年祭なだけに、映画があること、世界中からたくさんの映画が届けられること、映画館の運営に関わらせてもらえること、映画を観てもらえることに感謝が尽きません。今年も目まぐるしくいろいろなことがありまして、たくさんのご意見・ご要望をいただきました。いまは月刊ウインド2025年1月号掲載の作品紹介の原稿をすべて提出し、2月以降のスケジュールを考案しています。1スクリーンに1日4回上映となると、どうすれば最適な調整か、しばしば難儀に直面するわけですが、よりよい映画館となっていくために邁進する所存です。
2月の編成を考えながら、編集部員を交えてシネ・ウインドの宣伝力不足や映画を観る環境の変遷について話し合う機会がありました。映画館の存在やここならではの上映企画、各々のボランティア活動など、もっと広く深く知ってもらうにはどうしたらいいか。このようにスタッフ通信を更新しながら悶々とニューロンネットワークを太くしていますが、今年は個人的にその道の第一人者から推薦コメントをいただいたり、配給会社さんからメッセージを受け取るなど新しい試みを始めてみたこともあり、これからも映画をお届けするための繋がりを大事にしていければと考えております。自分に新しい目標を課していくことが大事なんですね。この年になってから気づくことになるとは、子どもの頃はどんな義務教育を受けてきたんだか。情けなさで慙愧に堪えません。
これまで月刊ウインドでも度々触れてきたことですが、人々が映画に親しむ環境が変化を遂げています。生活が便利になり、娯楽が溢れ身近なものとなり、映画という総合芸術は誰にとってもお手軽で垣根を越えるものとなりました。世界中で映画が作られ、あっという間に山を越え海を渡り、人類みんなの心身に溶け込み拡がっていく時勢は刺激的で素晴らしい。技術の進歩に驚かせる、凄い時代になったものだと思います。
しかし光があれば影もあり、繫栄があれば衰退もあります。情報が溢れ出て映画文化が庶民的となればなるほど、それまで内包されてきた神秘性やロマンが薄まりやすくもありますね。映画の持つ特別感が乏しくなっていく側面も見られます。これもまた栄枯盛衰なのか、一長一短なのか。こういった現状に業界人や評論家、文筆家、映画ファンたちは様々な声を上げています。いま多くの映画監督、研究者、著作家がこの変遷を分析し、書籍を敢行されています。映画業界のいまとこれからを考えていくうえで、まずは数冊を拝読させてもらいたく思います。いずれにせよ、いい映画をスクリーンとスピーカーから堪能してもらうべく、上映企画を継続していくことに変わりありません。(若槻健人)
12月現在、上映についてアンケートを実施しています。よろしければ劇場や作品についてご意見・ご感想をお聞かせください。毎週土曜日の上映企画会議にて参考にいたします。
また、書棚横に設置してありますロビーノートにも映画の感想などご記入いただけます。こちらは月刊ウインドに感想のコメントが掲載される場合がありますので、よろしければ一筆をお願いします。
シネ・ウインド上映企画部では、上映作品の選定や、作品紹介をお手伝いしてくれる方を募集しています。上映企画会議は毎週土曜19時より、事務所2Fフリースペースにて。映画館の運営に興味がある方、見学・入部など、お気軽に劇場スタッフにお声掛けください。