8月4日(日)午前、月刊ウインド9月号の校正をすべく、シネ・ウインドへ出向く。会員の方からのキュウリのおすそ分けコーナーがあった。
「味噌つけてかじるより知らないので」と少なめに頂戴しようとしていたら「ちょっと皮むいて浅漬けの素みたいなのに浸しておけばいいのよ」と、校正に来てくれている物静かなお姉様が口を開く。キュウリを持て余すってどういうことなのかしら、と呆れられたに違いない。決まりが悪い思いをしながらも、相手のことを思っての核心的な文言に密かに惚れ惚れした。
「ちょっと皮むいて浅漬けの素みたいなのに浸しておけばいいのよ」
これはキュウリに対する真理だ。
夜、浅漬けにして食卓に出す。妻はそれを一瞥すると、冷蔵庫からすっかり変色したハクサイの浅漬けを出してみせる。それは2週間前に僕が原信で買ってきて、ちょっと箸をつけてそれでもう忘れてしまったハクサイであった。エアコンが、ゴーっと音を立てた。
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