牧場から子猫兄妹が来て1ヵ月。ケージも手狭になり、もういいかとケージの外に出して飼い始めると、それは始まった。
カーテン破り、書類をガジガジ、ケーブルをガジガジ、朝から晩まで大運動会。そしてトドメが、あきの誤飲。慎重で心優しいホームドクターにCT(!)を使って手厚く治療していただき、なかなかの治療代が…。
しかしその後、去勢・避妊手術を終え、2匹とも立派な大人に…泣(でもまだ2歳)。平穏になりかけた我が家にその子は突然現れた。
スーパーの駐車場の隅に放置されたケージに、まりもみたいな黒い物体をムスメが発見。
「パパ、これ子猫じゃない?」
緊急家族会議がその場で開かれ、捨てられたまりもみたいな子猫を保護することで全会一致。家へ連れて帰ることに。
名前はそのまま「まりも」。またしても子猫生活がスタート。まりもは男の子らしくとてもやんちゃ。一通りのイタズラをこなし、なおかつ先住猫のお兄さんお姉さんに猛烈アタック。気の弱いお兄さんはなんとか相手をしてくれるが、気の強いお姉さんには四六時中怒られっぱなし。
イタズラ+3匹のバトル(この時期、仲の良かった兄妹も大人になって自己主張が出てきたのか、兄妹喧嘩も頻繁に勃発)。我が家の平穏はいつ訪れるやら。
でも先日、めでたくまりも君も去勢手術終了し(オシッコに随分悩まされたが)最近は仲良く3匹でお昼寝も。その姿をみて、あ~疲れが癒される。
子猫とは癒しと破壊。そして、少しずつ大人になっていく彼等をみて、嬉しいやら寂しいやら…。破壊された我が家のペースもまた彼等中心に組み立てつつあります。可愛い我が子たち、長生きしてね。
(中村順一〈2〉)
※月刊ウインド2020年3月号掲載
■月刊ウインドの人気連載、2回ずつで書き手が変わるリレーコラムです。ウチの猫、ウチの犬のことが書きたい!という方は、月刊ウインド編集部までご連絡ください。